お墓の購入時に気を付けたいポイント|葬儀Book

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2015年3月6日
お墓の購入時に気を付けたいポイント

亡くなったあとのことを考えるとき、避けて通れないのがお墓の問題です。実際、どこにお墓を買ってどのように供養をしてもらうかによって、やらなければいけないことは異なってきます。そこで、お墓を買うにあたって知っておきたいことをまとめました。

ファイナンシャルプランナー(AFP)兼WEBライター
  

お墓選びは難しい

私は学生時代、友人を病気で亡くしたのですが、葬儀のときに友人のお母様がおっしゃった言葉に唖然としました。「お墓、どうしよう。近所のお寺にも空きはないらしいし、市営霊園も激戦だと聞くし・・・」

お寺

友人が亡くなって悲しかったのは事実です。しかし、「お墓ってそんなに買うのが難しいのかな?」とお母様の言葉に戸惑いを覚えたことを今でもしっかり思い出せます。

これから紹介しますが、一部の地域では市営霊園にお墓を買うということはものすごい競争率になっている、というのは本当のことらしいです。そこで、最近のお墓事情についてまとめてみました。

そもそも、長男はお墓を守らなきゃいけないの?

昔から、「長男はお墓を守らなければいけない」ということが言われてきました。長年生きていれば聞いたことがあるフレーズかもしれません。

改めてそれがどういう意味か考えてみましょう。後でも触れますが、お墓を購入する際の費用の中に、「永代使用料」と呼ばれるのもがあります。

これは「代が続く限り、お墓を使うことための費用」ということです。つまり、お墓を買うときには、「代が続くこと=お墓を承継する子供がいること」が前提になっているのです。

ただし、長男でなくてはいけない、ということではありません。民法では以下のように定められています。

「系譜、祭具及び墳墓の所有権は、相続分の規定によらず、慣習に従って祖先の祭祀を主催すべき者がこれを承継する。但し、被相続人の指定に従って祭祀を主催するべき人があるときは、その者が承継する」(897条)

この条文に照らし合わせても、長男であることを指定はしていません。次男でもいいし、結婚して苗字が変わった娘でも別にかまわないのです。もちろん、子供がいない、という場合はまた別の対策を練らなければいけません。(そちらについては後で述べます。)

墓地

墓地には3タイプある

 「うちには先祖代々のお墓があるから大丈夫」という人以外は、「自分が亡くなったらどのようにして葬ってもらうか?」ということを考えなくてはいけません。

たいていの人が考えるのが、「お墓を買うこと」です。では、お墓を買うときに覚えておきたいことはどんなことでしょうか?ポイントは「どこにお墓を買うか」ということです。

お墓が集まっているのは墓地ですが、墓地には大きく分けて3つのタイプがあります。以下において、それぞれのメリットとデメリット、価格の面から比較しましょう。

<寺院墓地>

文字通り、寺院(=お寺)の中にある墓地です。
メリット
・お墓の維持・管理を寺院が引き受けてくれる。
・葬儀やその後の供養を寺院に頼むことができる。
デメリット
・永代使用の場合、檀家になる必要がある。お寺の行事に顔を出すことも必要。
・墓石をの石材店を指定されることもある。デザインも決まっていることが多い。
価格
・地方では安いが、都心部に近づくほど高めになる。

<公営墓地>

市や町などが運営する墓地です。
メリット
・基本的に宗教や宗派はどこでもよい。
・使用料、管理費がリーズナブルな値段であることが多い。
・自治体が管理しているので、安定した運営を期待できる。
デメリット
・自治体によって申し込める人を「その市や町の住人」に限っている場合がある。
・墓石のデザインに制約があることも多い。
・都心部では希望者が多いので、競争率が高くなりがち。
価格
・基本的に寺院墓地や民間墓地に比べると安いことが多い。

<民間墓地>

公益法人、社団法人、財団法人などが運営する墓地です。
メリット
・宗教や宗派は問われない。
・墓石のデザインは基本的に自由にできる。
・最近ではペットの遺骨と一緒に入れる、という墓地も出ている。
デメリット
・郊外にあることが多いため、アクセスが悪いこともある。
・石材店が指定されていることが多い。
・経営母体によって、サービスの差が激しい。
価格
・運営母体により差が激しいので、確認をすることが必要。

どのタイプを選んだとしても、一長一短であることには変わらないので、お墓を買うときにはちゃんと比較検討しましょう。

お墓詣り

生きているうちにお墓を買うのは縁起が悪い?

よく言われることとして、「生きているうちにお墓を買うとその人は早死にする」という物騒なうわさがあります。そんなに生きているうちにお墓を買うのはいけないことなのでしょうか?

生きているうちにお墓を買うことを「寿陵」といいます。この習慣は世界史の教科書で有名な秦の始皇帝にその起源を求めることができます。彼は不老長寿を深く追い求めていましたが、その一方で、しっかりと生前から自らの墓を決めていました。

それが日本に伝わり、不老長寿を願うものとして習慣化しました。十七条の憲法で有名な聖徳太子も、存命中にお墓を建てているそうです。また、生きているうちにお墓を建てることは、税金の上からもプラスになります。

お墓は、相続税や固定資産税の対象外となっている財産だからです。そして、「自分がどこで眠るか」ということを自分で決められる、ということは、残された人にお墓探しの苦労をかけさせない、ということにもつながります。

一見「生きているうちに死んだ後のことを考えるなんて」と思われるかもしれませんが、マイナス面ばかりではないのです。

お墓以外の選択肢

子供がいない、独り身である、亡くなった後にまでお金をかけたくない・・・さまざまな理由で「お墓を買う」という選択肢を選べない人はいます。そういう人はどうすればいいのでしょうか?

まず、最近の選択肢として多いのは「納骨堂に入る」ということです。これは、もともとはお骨がお墓に入るまでの一時的な保管場所として使われていました。それが、最近ではお墓の代わりとして使われることも多くなってきました。

少ないスペースで多くのお骨を預かることができるため、都心部で増えてきている方法です。
遺族にとっては、気軽にお参りに行くことができ、費用も安く済むなどのメリットがあります。

木漏れ日

また、「樹木葬」も注目を集めている方式の一つです。

これは、お骨を木の下に納骨し、血縁を超えた人が合葬形式で眠る、という方式です。
墓石を使わなくていいので、従来の墓地への埋葬よりも費用がずっと安く済みます。「亡くなった後は自然に帰りたい」という人の人気の方式のようです。

残されたご家族への思いやり

先ほどの「生きているうちにお墓を買うのは縁起が悪い」という話ではありませんが、日本では「生きているうちから死んだ後のことを考えるのは縁起が悪い」という風潮があります。

でも、死んだ後のことを考えることは、残された人が戸惑わないようにするためにも必要なことです。ある程度の年齢を迎えたら、「自分は亡くなった後にどうして欲しいのか」ということを考え始めるのは、思いやりの一つなのかもしれませんね。

著者:松沢未和

ファイナンシャルプランナー(AFP)兼WEBライター
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2014年にファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を取得した兼業WEBライターです。もともと文章を書くことが大好きなので、この仕事を兼業として選びました。相続や保険の分野のお話をわかりやすくまとめてお話できればと思っています。これ以外にも、たくさん資格は持っているので、資格の取り方の話しもしたいところです。また、食べ歩きと旅行とコスメ研究が大好きです。日々の研鑽の成果!?を文章にぶつけていきたいです。至らない点がいろいろあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。