永遠の別離…家族の葬儀で気を付けるべきこと
家族は婚姻制度や血の繋がりだけで成立するものではなく、同じ環境で暮らし絆を育み思い出を積み重ねていくことで出来上がっていくものです。
そうやって絆と思い出を重ねてきた家族を病気や事故などで突然失ってしまうことは、積み重ねた絆とお思いでの分だけ深い悲しみをもたらします。
もしも、あなたが家族の葬儀を出さなければならない立場になった時、何をするべきなのでしょうか?
死亡診断書をもらう
病気や事故で家族を亡くした時に必ずやらなければならないのが、「医師に死亡確認してもらい、死亡診断書を発行してもらう」ということです。
役所に提出する死亡届は、最近は死亡診断書とセットになっていることが多くいちいち役所に取りにいかなくてもいいようになってきています。
故人が亡くなってから7日以内に死亡届を出さないと火葬許可証がもらえないので、忘れずに死亡診断書をもらいましょう。
また、生命保険の受取の際に死亡診断書が必要になるので、コピーを取るか病院で2通目を発行してもらうようにしましょう。
当座の生活費などを故人名義口座から引き出す
亡くなった家族が一家の家計の中心で、生活費や万が一の蓄えを預けている口座の名義人であった場合はいろいろと面倒なことになります。
銀行などの金融機関は口座名義人が亡くなった場合、相続が終わるまで口座を凍結してお金の移動が出来ないようにしてしまうのです。
そのため、生活費や葬儀費用を引き出すことが出来なくなってしまうこともあるのです。
相続前に故人名義の口座からお金を引き出すためには、故人の除籍謄本・法定相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明・故人の実印・通帳・手続き人の身分証明書を用意しておかなければなりません。
必要書類を用意して銀行に手続きを申し込むと150万円までの預金引き出しができます。
公共料金支払いの名義変更を済ませる
故人名義口座の凍結と連動して、電気・ガス・水道などの公共料金やクレジットカードの支払いを行う引き落とし口座が故人名義であった場合は必ず支払い名義を変更しておかなければなりません。
凍結された故人名義口座は相続が終わらないと凍結が解除されないので、その間の公共料金等の支払いができないため、気が付いたらライフラインが止められていた…ということもありうるのです。
故人名義口座からの引き出しと並行して、支払い口座の名義変更も忘れずに行いましょう。場合によっては死亡診断書が必要になることもあるので、必ずコピーを用意しておきましょう。
葬儀を行う業者を決める
葬儀を執り行うことは、とてつもなくエネルギーを消費します。地方の場合は業者を入れず経験豊富な近所の人たちが総出で準備してしまうので、悲しんでいる暇さえないほどですが都市部だと近所の人に頼るわけにもいかないので、葬儀業者を頼らざるを得ません。
葬儀業者の中には病院と結託していたり、ぼったくり価格を提示してくる業者もいたりするので、葬儀業者選びは慎重にならざるを得ません。
口コミなどで評判の良い葬儀業者を調べておくとか、周囲の人からの紹介を受けるなどして選択の幅を広げておきましょう。
遺体を安置する場所を決める
葬儀業者を決めたら通夜・告別式まであと一息。通夜の準備が整うまで、故人を安置しておくための場所をどこにするかを決めなければなりません。
大体の場合、自宅へ「無言の帰宅」をさせて安置することになるのですが住宅事情の関係から、安置に向いた和室や余剰の部屋がないという家庭も少なくないのが現実です。
葬儀業者を決めた時点で病院の霊安室は使えなくなるので、安置場所の有無も業者を決める条件として織り込んでおくべきでしょう。
香典泥棒に気を付ける
通夜・告別式で、故人との最後のお別れをするためにたくさんの知人・友人が集まってくると家族として誇らしい気持ちになるものです。
しかし、参列客の中には故人自身が顔も名前も知らない人間が混じっていることがあります。そしてその人間が悪意を持って参加していることもよくあることなのです。
葬儀会場において、香典泥棒が出没することは正直よくあることです。たくさんの人が集まっていて、場合によっては見も知らぬ人間が居ても関心を引き付けない、多額のお金がある…これだけの条件がそろっていて、チャンスがあればやってしまおうという不届き者が出てきてもおかしくないのです。
集まった香典は置きっぱなしにせず、常に家族のだれかが保管しておくように心がけましょう。また香典袋と中身を別々にしてある場合でも、袋・中身の両方をしっかり保管しましょう。