【県を超えたらこんなに違う】全国のびっくり葬儀|葬儀Book

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2012年8月21日
【県を超えたらこんなに違う】全国のびっくり葬儀

北海度では香典に領収書。京都は棺にお人形を入れる。葬儀のマナーは千差万別。自分のところでは普通だと思っていたら、県を超えたら非常識だった。もしかしたら役に立つかもしれない地域別の葬儀あれこれ。

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特色いっぱい地域のお葬式事情

北は北海道、南は沖縄まで。特色あるお葬式。
これでもほんの一部です。

香典に領収書を出す:北海道

香典を受け取ったらその場で確認し、「香典代」として領収書を渡す光景は一般的なもの。
専用の領収書が売られているほど浸透しています。

焼香に小銭を添える:秋田

小銭をお供えする風習は各地にありますが、秋田では焼香の時に一緒にお供えするようです。
故人があの世での出助けになるようにとの思いが込められています。

六文銭の代わりに100万円を燃やす:岩手

といっても、本当に燃やすわけではなく、六文銭の代わりに「100万円」と書いた紙を入れています。
六文銭とは三途の川の渡し賃として広く知られ、もし渡せないと船に乗せてもらえないとか。
地獄の沙汰も金次第とはよく言ったものです

清めの塩と一緒に鰹節をかける:茨城

葬儀から帰宅した後、玄関先で清めの塩を体にかける事は一般的ですよね。
これは身にまとわりついた穢れを家に持ち込まない為なのですが、実は仏教に穢れという考えはありません。なぜなら故人は「仏様」ですから。

穢れという概念は神道の考えで、茨城で鰹節をお清めとして用いるのも、神道のお葬式の際に鰹節をお供えする風習から来ているとされています。

お清めの塩と一緒にぬかをかける:石川

場所が変わって、似たような風習が残っておる事も少なくありません。

茨城の場合と同様に、やはり起源は神道にあります。
鰹節と同じく、稲穂がお供えされていた事から始まった風習らしいのですが、どうして一方は鰹節で一方はぬかになったのかはわかっていません。

参列者へ通夜振舞いをする:東京

「通夜振舞い」とは、焼香した後に参列者に料理をふるまう事。
参列者が、その料理に箸をつける事で供養になると信じられています。
しかし関西では、通夜に食事をとるのは遺族のみと全く逆の風習だったりしますね。

お葬式でお赤飯を食べる:福井

ちょっとお葬式の場に似合わないように思えますが、もちろん意味があります。
説として有力なのは2つ。

一つ目は「天寿を全うされた方をお祝いするため」。
二つ目は「死という災いを福に変える、縁起直しのため」。
どちらにしても、昔からお赤飯は特別な食べ物だったようです。

友引の日の葬儀では友人形を一緒に焼く:京都

全国的に友引には葬儀を嫌う傾向にあります。
なぜなら「友引」という言葉から「故人が友人をあの世に引っ張る(連れて行く)」と連想できてしまうからです。
そのため、京都では「友人形」と呼ばれる人形を一緒の棺に入れ、身代わりとするようです。

ちなみに大阪にも同じように人形を入れる風習があり、こちらの人形は「いちま人形」と呼ばれるそうです。

位牌を二つ用意する:奈良

この位牌は「内位牌」と「野位牌」と呼ばれており、「内位牌」は通常のお葬式で用意されるもので、「野位牌」とは土葬だった頃にお墓に置いていたものがそのまま形だけ残ったものです。

なお位牌が二つあっても故人が分裂しているわけではもちろんありません。「故人は一人、位牌は故人につながる窓口のようなもの」と考えているそうです。

確かに銀行のATMっていっぱいあった方が便利ですよね(あれ?例えがおかしいですか?)

枕団子は4つ:鳥取

枕団子とは、故人の枕元に備える枕飾りの一つ。一般的には6個とされている場合が多いようです。
6個なのはおそらく六道(仏教の世界観。次に生まれ変わる6つの世界の事)に合わせているのでしょうが、鳥取では「4=死」と結びつけているようです。

枕団子が49個:佐賀

同じく枕団子関係からもう一つ。
「49」という数字に心当たりはありませんか? 葬儀で49というと「四十九日」を思い出します。
この風習も、四十九日まで個人が食べ物に困りませんように、という思いから始まったという説があります。

枕飾りに豚の三枚肉を供える:沖縄

全国どこを見ても、肉を供える風習は沖縄だけです。自由ですね。

これには仏教がどうこう、という話ではなく沖縄の歴史を考えるとわかりやすいでしょう。
そもそも日本の葬儀が仏式一色になったのは、江戸幕府の戸籍づくりの為に仏教を利用した「寺請け制度」が始まりです。

当時の沖縄は江戸幕府に属していませんから、寺請け制度の影響もありませんでした。

その為、琉球独特の文化が残ってきたと考えられています。

ところ変わっても、同じ風習もある

地域特色のある風習を見てきましたが、全国いたるところで似たような風習が残っている場合もあります。

棺を担ぐときに額に宝冠を付ける

宝冠とは、よく幽霊になどが額につけている三角形の白いあれの事。
宮城、愛知、鹿児島などに見られ、つけるのも宝冠であったり、ただの白い布であったりと細かい違いはあるようです。

しかしそこに込められた思いは共通して、「旅立つ直前までは一緒にいます」というものだそうです。

出棺の時、棺を回し、茶碗を割る

棺だけの場合だったり、茶碗を割るだけの地域もありますが、兵庫、愛媛、熊本など多くで行われる風習です。

棺を回すのは「方向を分からなくして戻ってこれないようにするため」。
茶碗を割るのは「食事(未練)を絶つのと同時に、愛用の品を壊すことで、故人の居場所はここではないと教えている」といわれています。

ちょっと厳しくとらえるかもしれませんが、どちらも迷いなく故人を送ろうという優しさが見て取れます。

思いの数だけ送り方がある

葬儀のマナーは堅苦しくて複雑でよくわからない。
そう考える方は多いと思われます。

しかし、その根底にあるのは故人が成仏できるように、精一杯送り出してあげようという優しい思いです。

全国にこんなにも多くの優しさが溢れている。
お葬式は、故人に対する優しさの表れなんだと思うと、ちょっと温かい気持ちになりませんか?

著者:渡辺芳樹

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学生時代からライターとして活動。小さな会社に就職したおかげで、ライター以外に、編集からWEBサイト製作など、幅広く経験。現在はフリーランスとなり、いくつかの会社と契約を結んで執筆活動してます。